Op.23 法の深山(ノリノミヤマ)【♪】
2019年04月24日
私の通っていた幼稚園はお寺がやっていたので年に1度、釈迦の誕生の日を記念とした法会、成道会(じょうどえ)がありました。
お遊戯会とはひと味違う、しめやかな儀式だったのかもしれませんが、幼稚園生の私には、舞台で踊った事しか印象に残っていません。
男女それぞれ、いくつかの出し物に分かれての出演なのですが、
女の子はヒラヒラしたかわいい衣装で蝶々の舞いか、着物でしずしず舞うコースの2つに分かれました。
衣装も黄色で華やかな蝶々の舞がよかったのですが、私は和風の方でした。
伝統的な着物らしきものを何枚か着せられて、法の深山(のりのみやま)の曲で、銀の皿に紙テープ下げて細かく切った花吹雪を左右にヒラヒラ〜と舞いました。
"蝶々の方がよかったなあー"って、ずっとぶつぶつ文句を言う私に、母は
"成道会なんだから、こっちの方が伝統的で素敵なのよ"となだめてくれました。
当日、和服を着せてくれるのに1人にひとりずつ着付けの人が付いてくれたのですが、私の担当の人があまりうまく着せられず、何回もやり直して、"この人大丈夫かしら、早く着せてほしいわ"と、スモックも一人で着替えられなかった私が心配したのを覚えています。この頃から冷静に人を観察していたのかなあと思います。